医療用ウィッグの『RITA』嶋田です。
今回は『RITA』で専門的に取り扱っている
医療用ウィッグ(かつら)
についてお話させていただきます。
ご自身もしくはご家族の方が、抗がん剤治療による脱毛で悩んでおられるというアナタに是非読んで頂きたい内容です。
こんな方におすすめ
- そもそも医療用ウィッグとはどんなものなのか分からないという方
- 医療用ウィッグと一般的なウィッグの違いがよく分からないという方
- どんな種類の医療用ウィッグがあるのかよく知らないという方
- 通常、医療用ウィッグにどれくらい費用がかかるのか知りたいという方
- 抗がん剤治療による脱毛の場合、いつからいつまで医療用ウィッグが必要なのか知りたいという方
医療用ウィッグ(かつら)とは?
医療用ウィッグとは、抗がん剤治療などによる脱毛でお悩みの方が、発毛するまでの間だけ一時的に着用するウィッグのことです。
ウィッグとはいわゆる「かつら」のこと。
近年ではファッションの一部として使わることが多くなっていて、それとともにウィッグを呼ばれることが多くなってきました。
医療用ウィッグは脱毛部分を視覚的にカバーすることで、抗がん剤治療による精神的なストレスを軽減して、利用者の方の健康的な生活をサポートします。
一般的なウィッグとの違いについて
医療用ウィッグは、脱毛部分をカバーするためのウィッグになるので、使用する場合は直接肌にあたる部分が多くなります。
そのため、JIS規格という安全性の基準を満たした品質のウィッグであることが求められているのが、一般的なウィッグとの違いです。
具体的には、パッチテストによる皮膚刺激指数や洗濯・汗による堅牢度(色落ちのしにくさ)を試験します。
構造も医療用に特化した作りになっていて、ウィッグの中が柔らかいメッシュ素材になっていて通気性に優れていたり、手植えや人毛で作られているなどの工夫がされています。
医療用ウィッグの種類について
医療用ウィッグは脱毛部分をカバーするために最適に作られており、JIS規格の基準を満たした品質のものが認定されています。
もちろん既製品もありますが、オーダーメイドで自分の希望に合わせたウィッグを作る方も多いのが医療用ウィッグの特徴です。
脱毛部分をカバーするものなので、できるだけ自然に見えるものが良いですもんね。
一口にオーダーメイドと言っても、セミオーダーとフルオーダーがあります。
セミオーダーは、ほぼ完成しているウィッグを自分の希望のスタイルに合わせてカットすることができます。
フルオーダーになると、採寸して毛の素材などまで自由に選択することも可能です。
いずれにしても、自分の希望に合わせて作ることができるのがオーダーメイドの魅力と言えますね。
医療用ウィッグの価格帯について
既製品
一般的な医療用ウィッグの場合、既製品の価格帯は10,000円〜100,000円前後のものが多いです。
セミオーダー
セミオーダーの価格帯は、50,000円〜300,000円前後のものが一般的です。
フルオーダー
フルオーダーになると、価格帯は300,000円〜800,000円前後という高額になります。
医療用ウィッグの着用期間について
医療用ウィッグを着用するのは、抗がん剤治療などによって脱毛がはじまる頃から発毛がおわる頃までの長い期間になります。
「脱毛期」と「発毛期」に分けて、詳しく見ていきましょう。
脱毛期
抗がん剤を投与後、いつごろから抜け始めるかご存知ですか?
一般的に、抗がん剤の治療開始から約2~3週間後に髪が抜け始めます。
脱毛の程度は抗がん剤の種類・量によって違いますが…
1度の抗がん剤で、すべての髪が抜けるわけではなく、数回の抗がん剤投与で徐々に抜けてきます。
同じ抗がん剤でも人により違い、髪の脱毛と抗がん剤の効果とは、一致しません。
脱毛しなかったからといって、その抗がん剤が効かないということではないです。
副作用については担当医から説明があったかと思いますが、その中に脱毛が含まれる場合は、ウィッグを作るか帽子等を使用されるかなど
考えておかれるのがいいかと思います。
ウィッグは、毛質や作り方により特徴が違い、価格も数万円の商品から数十万のものまで、様々です。
メーカーによっても、カットやサイズ調整、メンテナンス等のサービスも異なります。
抗がん剤の治療がはじまる前の体調が良い時に、自分にあったウィッグを探しておくと安心です。
お店によっては、試着が可能なところもあります。
オーダーメイドの商品は、完成までに一ヶ月ほどかかりますので、できるだけ早い段階に探しておきましょう。
脱毛前にウィッグを準備できない場合は、脱毛前の自分の写真を撮っておくとウィッグを作るときの参考になりますよ。
脱毛は、髪だけではなく、眉毛や・まつ毛・体毛までぬける方もいらっしゃいます。
メイク後の写真も撮っておくと、眉毛を描くときに参考になります。
また、治療中に免許の更新がある方は、脱毛前に証明写真を撮っておくのもいいでしょう。
脱毛がはじまっても、無理に引っ張ったり抜いたりしないほうがいいです。
無理に引っ張り抜いたりすると、生えてきた髪がくせ毛になりやすいという話も聞いたことがあります。
抜け毛が気になるので髪を短くカットされる方もいらっしゃいます。
抜け毛の量が少なく感じられ、精神的ダメージも軽減されます。
病院の売店には、ディスポキャップという使い捨てのキャップが販売されているところもありますので、自宅で過ごされるときは、そう言ったキャップをかぶっておく
と抜け毛が床に落ちたり、服や枕についたりするのを防げます。
ディスポキャップの上から帽子やバンダナを使用されるのもいいでしょう。
抜け毛が目立たないように黒色を選ばれるのもいいかもしれませんね。
抗がん剤治療中は、頭皮も敏感になっています。
やさしくお手入れしてください。
シャンプーは、石油系洗浄成分などの頭皮に刺激の強いシャンプーは避け、頭皮にやさしいシャンプー剤を使用しましょう。
爪は短く切り、指の腹でやさしく洗いましょう。
脱毛中は、リンス・コンディショナー・トリートメントの使用は避けましょう。
髪が、からまる場合は頭皮につかないように毛先中心に使用しましょう。
パーマや毛染めは、刺激が強いのでやめておきましょう。
体におこる変化としては、吐き気・だるさ・食欲低下・下痢・手足のしびれなどがあります。
抗がん剤投与から、数日以内、1~2週間後、またはそれ以降に症状がでる場合もあるそうです。
副作用が、強く出ているときは「外出するのは、無理…」とよくお客様からも聞きます。
外出などの用事は投与前に予定を組むのがいいでしょう。
抗がん剤投与後は、自分へのご褒美を決めて、その目標に向け副作用の辛さを乗り越え、頑張っておられる方もいらっしゃいます。
皆さん、いろんな工夫をしておられます。
発毛期
辛かった抗がん剤の治療も終了し、いつ髪が生えてくるのでしょう。
抗がん剤の投与が終了し1~2か月たつと、髪が生えはじめます。
前髪と頭頂部は、伸びる速度が後頭部より遅い場合もあります。
元の髪質とは、異なりくせ毛だったり、白髪が増えていたりすることもあります。
髪が生えはじめ、ヘアースタイルになるまで個人差はありますが、1年から2年ほどかかります。
パーマは、治療が終わっても、しばらく頭皮は敏感なので、やめておきましょう。
毛染めは、パーマと同じく刺激が強いですが、頭皮につかないように塗布することも可能です。
美容室では、「肌が弱いのでと…」相談してみましょう。
対応してくださる美容室もあります。
治療中にウィッグを使用されていた方は、髪が生えそろうまでは、お出かけされる場所などによりご使用を続けられてはいかがでしょうか。
ご自分の髪は少しずつカットし希望のスタイルになれば、ウィッグは卒業ですね。
個人差もありますが、なかなか前髪部分が生えそろわない方、ボリュームが出にくい方治療が終わっても髪のお悩みが続く方もいらっしゃいます。
治療が終了し髪も生えてきたけどウィッグが手放せない方は、すこし小さめのウィッグにしていかれるのもおススメです。
トップウィッグであれば、髪が完全に生えた後でもオシャレアイテムの一つとして使用できます。
治療前から、治療が終了し髪が生えてきてからも…となると、ウィッグとは長いお付き合いになります。
ウィッグを購入される場合は、治療中の体調の良し悪しも考えて、通いやすい場所にあることや訪問や郵送でのメンテナンスが可能であったり、相談しやすい雰囲気だったりと店舗選びも重要です。
大きな病院には、がん相談支援センターもあり、お悩み事があれば相談にものってくださいますので、一人で悩まず相談されるのもいいと思います。
髪やウィッグのことであれば、些細なことでも結構ですので、『Rita』にご相談ください。
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